くそったれな自意識
わたしは身の回りに多くの不満を抱えている人並みの若者である。あらゆるものがくそったれである。
昨日と今日とで言ってることが矛盾したりもする。あらゆるものはくそったれだからである。
きれいな世界をテレビやインターネットで眺めては、ほんとうにくそったれじゃない世界は画面の中にしかないのだと、嘆息をつきたくもなる、ほんとうによくあるタイプの若者である。
いま生きているこの世界を、きれいな部分だけ切り取って見られるならば。そういうふうに生きるのが理想なのだ。誰がくそったれなんかのためにわざわざ腹を立てたいと思うだろう。
それでも、くそったれはくそったれで生きている。くそったれが消えてなくなったって知ったことじゃないが、くそったれを自分の手で傷つけたいとは決して思わない。
自分自身も誰かにとってのくそったれだ。そんな考えから一生逃げられない気がして仕方がない、ひたすら青臭い若者である。